最新展覧会情報
~時を超える藝の軌跡~

杉村 惇 作品展

会期 2024年10月11日(金)~28日(月)
《 最終日28日(月)は午後4時にて閉廊 》
会場 定禅寺通り 阿部敬四郎ギャラリー
営業時間 11:00~18:00
定休日 水曜

仙台市名誉市民でもあり、日展参与、日洋会名誉会員、河北美術展名誉顧問であられた杉村惇先生は、2001年93歳にてご逝去されてから今年で没後23年になります。美術館以外で一堂に拝見する機会が少なくなりましたが、今回小品を中心に、時を超えた杉村藝術の軌跡を肌で感じるような作品10余点を出品致します。是非この機会にご高覧下さいますようご案内申し上げます。
尚、仙台市が10月24日(木)迄、仙台市役所本庁舎2階ギャラリーホールにて「色彩の韻律」をテーマに杉村惇先生の収蔵作品を展示致しておりますので合わせてご高覧頂けますようご案内申し上げます。


2024年 阿部敬四郎ギャラリー回顧展開催に寄せて

ご挨拶

息子にとっては、あっという間の二十年でした。
毎年どこかで彼の作品を見るたびに、一作ごことに、その艶やかな色彩や誠実な筆遣いが、親父のつぶやきや息遣いになって蘇って。彼が今は存在しないことが、まだ実感できません。
普通なら幻聴・幻想かと心配するところでしょうが、作品ごとに新たな工夫と心血を注ぎ込む彼の、真摯な制作姿勢が引き起こす仕業と思えば。納得してしまうから不思議です。 達者な描画、耳目を驚かす才能、などなど、ゆたかな現代作家の作品が次々と世にあふれる現代画壇のなかで、いぶし銀の光沢を湛えた作品は、決して多いとはいえません。 「自分は絵が下手だから」と、正月からアトリエに閉じこもって、一枚の小品に何年も向かいあった作家ならではの作品群を、今回公開できる機会を得たことは幸いです。
時間を超えた芸の生命力に触れる悦びを、ご一緒できれば幸甚です。

令和6年10月吉日
息 杉村 豊

杉村惇「夏苑」(アーティチョーク)
杉村惇「松島新緑」
杉村惇「紫陽花」